生産生業

NO.

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中分類

名称

写真

解説

展示場所・備考

       1     

生産生業

農・肥料用具

熊手

落ち葉や刈り草、ごみなどをかき集めるのに用いる竹製の道具。

落ち葉はクズと呼ばれ堆肥の材料になるので、農家では冬季になると雑木林でクズ掃きをおこなったものである。

今もなお公園や一般家庭などでも清掃に使われている。

1階展示室

       2     

生産生業

農・肥料用具

ハチホンバサミ

雑木林で掃き集めたクズ(落葉)を詰めて運ぶ籠。

横回し竹が8本あることでハチホンバサミあるいはハチホンと呼ばれる。

クズをぎっしり詰めると大変重い。そこで背負う際を考えて立ち木のそばに置き、立ち木にすがって立ち上がった。

道まで背負い出すと、そこからは手車に積んで家の堆肥場まで運んだ。

1階展示室

       3     

生産生業

農・肥料用具

ロッポンバサミ

用途はNo.2のハチホンバサミに同じ。

横回し竹が6本あることでロッポンバサミあるいはロッポンと呼ばれ、ハチホンバサミより、ひとまわり小さい。

1階展示室

       4     

生産生業

農・肥料用具

ナギナタ

堆肥を田畑へ運び出す前に、切り刻む道具。

長柄を振りかざして刃を堆肥に打ち下ろした。

1階展示室

       5     

生産生業

農・肥料用具

豆粕削り機

油を搾った後の豆粕(大豆粕)を円盤状に固めたものをのせ、把手を押しながら細かく削る道具。

豆粕は肥料とされた。

1階展示室

       6     

生産生業

 

農具

麦刈り、稲刈り、下草刈り、桑切りなどに用いられる刃物。

近世以降、新田開発、農業技術の向上と相まって急速に普及し、用途や地域により各種の鎌がつくられ、それら産地から各地に流通した。

作業時には、しばしば刃研ぎのため砥石を携帯したともいう。
写真は鎌の収納状況を再現したものである。

1階展示室

       7     

生産生業

 

農具

鋸鎌

(のこぎりがま)

に、鋸刃状の刻みをつけた

主として稲を刈るのに用いる。

 

1階展示室

       8     

生産生業

 

農具

鉈鎌

(なたがま)

刃が厚く、湾曲した刃先を持つ鎌で、

木の枝を払ったり、カヤやチガヤや笹を刈ったりするのに用いられる。

1階展示室

       9     

生産生業

 

農具

草刈り鎌

刃幅が広く滑らかな鎌で、草刈りと共に稲や麦の刈取りに用いられる。

1階展示室

   10     

生産生業

農具

シバカリガマ

(柴刈り鎌)

雑木林でクズ(落ち葉)を掃き集める前にシノなどの下草や小枝を刈払うのに用いた鎌。

1階展示室

   11     

生産生業

農・耕作用具

クロクワ

畑の開墾に用いる鍬。

刃が厚く、刃幅も広いので、根切りや石の除去でも刃こぼれすることがない。

狭山丘陵では傾斜地を開墾して畑を作り、そこをアラクと呼んだ。

1階展示室

   12     

生産生業

農・耕作用具

唐鍬

トンガとも呼ばれ、開墾、切り株起こし、畑の整地などに使用された。

 

1階展示室

   13     

生産生業

農・耕作用具

トンビックワ

(鳶鍬)

開墾用の鍬で、刃が鳶凧のような形であることからこの名前がついた。

 

1階展示室

 

   14     

生産生業

農・耕作用具

ヒラグワ

 

カシの刃床部に鉄製の刃をはめた鍬。

畑をうなったり、サク(畝)を切ったり、サツマイモを掘ったりするのに用いられる。

 

1階展示室

 

   15     

生産生業

農・耕作用具

サンボンマンガ

サツマイモを掘るのが主たる用途とされるが、畑うないやサク切りにも用いられる。ヒラグワに比べて軽いので、女性でも扱いやすい。

1階展示室

 

   16     

生産生業

農・耕作用具

金鍬

 

No.14のヒラグワと同様、畑うないやサク切りに用いられる。

刃床部がすべて鉄でできており、ヒラグワに見るようなカシの刃床部がないためヒラナシとも呼ばれる。

 

1階展示室

 

   17     

生産生業

農・耕作用具

スキ(鋤)

サツマイモやサトイモを貯蔵する横穴を掘る道具。

まず、刃先を立てて地面に矩形の筋

を切り、次いで筋の内側の土を掘り起こす。

1階展示室

   18     

生産生業

農・耕作用具

フミグワ

(踏み鍬)

台木と長柄で1組となるが、長柄が欠損。

長柄を持って台木に足を掛け、踏み込んで畑の土を返す。

1階展示室

 

   19     

生産生業

農・水田作用具

マンガ

4月中頃に湿田の土をうなうのに使う。タマンガ(田馬鍬)ともよばれる。

前年に刈り取った稲株のそばにマンガを打ち込み、手前に引いて土塊をひっくり返す。

田全体をうない終えたら水を入れ、マンガで土塊を細かく砕く。

この作業をキッコシという。

1階展示室

 

   20     

生産生業

農・水田作用具

マンガ

水田で田植えの前、土ならしに用いる道具。

長柄にT字状に板を取り付け、板の

下部に鉄歯を櫛状に埋め込む。

柄が2本あり、2人で引いたり押したりして土をならす。

1階展示室

 

 

   21     

生産生業

農・水田作用具

田打車

水田の除草用具で、所沢地域では

クサトリキと呼ぶことが多い。

稲の株間を押しながら歯を回転させることで、草を搔き取る。

水田の除草は、古く手作業であったが、稲株を等間隔に植える正条植えが導入されたことで田打車が普及した。

1階展示室

   22     

生産生業

農・水田作用具

田舟

山口地区の水田は、谷(やつ)に開かれた湿田が多く、そこは稲刈り時に水が引かない。そのため、刈り取った稲をのせる田舟が必要であった。 

田舟に縄を付け、水田の中を引きながら稲をのせた。

1階展示室

   23     

生産生業

 

農・麦作用具

タネフリカゴ

麦の種蒔き用。

底面の編み目にすきまがあり、把手をひねるとすきまから麦種が落ちる。

細い竹ひごで編まれている。

1階展示室

   24     

生産生業

農・麦作用具

フリコミジョレン

(フリコミ・フルイコミ)

麦の株に土を振り入れる道具で、麦の株が広がるので、日光が中までよく届き、根が強くなり、よく育つ。

写真左は押して使う前進型、中央は引いて使う後退型で、土壌が粘土質の山口地区では後退型を用いた。

三富新田のようなローム層の軽い土壌では前進型が用いられた。

 

1階展示室

   25     

生産生業

 

農・畑作用具

ザール

茶摘みや堆肥つみに用いる笊。

堆肥つみでは、ザールにツミナワを掛けて肩から提げ、片手でザールを抱え、片手で堆肥をひとつかみずつ取っては畝間に落としてゆく。

「つむ」は等間隔に落とすことを意味する。

1階展示室

   26     

生産生業

農・畑作用具

芋洗い

水を張ってサトイモを入れた桶に立て、把手を左右にひねりながらサトイモを撹拌することで泥を落とし、同時に皮を剥く。

1階展示室

   27     

生産生業

農・畑作用具

穴あけ

ゴボウの種を蒔くための穴をあける道具で、廃品自転車を再利用したもの。

ハンドルを持って前進し、車輪に取り付けた木製の突起を土に押し付けて穴をあける。

1階展示室

   28     

生産生業

農・畑作用具

ゴボウ掘り

鉄棒に把手をつけた道具で、ゴボウの収穫に用いられる。

ゴボウは地中深く伸びるので、折らずに収穫するには、ゴボウの際(きわ)に鉄棒を差し込んで、土をゆるめてから引き抜く。

1階展示室

   29     

生産生業

農・管理用具

噴霧器

畑の農作物につく害虫を除去、防止するために農薬を散布するポンプ。

1階展示室

   30     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

コキ・

センバコキ

(千歯扱き

先をそいでとがらせた竹を並べ、その間に稲や麦の穂を通して脱穀した。鉄製のセンバコキの前身。

 

1階展示室

写真は復元品

   31     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

コキ・

センバコキ

(千歯扱き

稲と麦の脱穀に用いた。

台木に鉄製の歯を櫛型に並べたもので、歯の間に穂先を通して脱穀する。歯は、古くは割竹や木で作られていたが、近代には鉄歯が普及した。

扱くものに応じて、歯の形や隙間が異なり、大麦用・小麦用・稲用がある。

1階展示室

 

 

   32     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

足踏み脱穀機

足踏み式の脱穀機。

V字形の歯が付いた円筒型の胴部を回転させることで、リンテンキ(輪転機)と呼ばれる。その回転音から、ガーコンとも呼ばれる。

従来のセンバコキに代わって、大正時代中頃から普及した。踏み板を足で踏んで胴部を回転させ、稲束や麦束を当てて扱く。

昭和30年代に動力の脱穀機が普及したことで、次第に姿を消した。

1階展示室

   33     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

動力脱穀機

石油発動機やモーターで動かす脱穀機。

 

1階裏

   34     

生産生業

農・脱穀調整用具

クルリボウ

稲や麦の脱粒やのぎ折り、粟などの雑穀や豆類の脱粒に用いる道具。

長い柄と連結部と打棒とからなり、打棒を回転させながら筵などに広げた穀類を打つ。

中国伝来の道具であることから、唐竿とも呼ばれ、連なる棒の形状から、連枷の呼称もある。

写真の打棒は、エゴノキを3本連ねて縄で編む。

1階展示室

   35     

生産生業

脱穀調整用具

エブリ

麦などの穀類を筵に広げて天日乾燥するとき、穀類を平らにならす道具。

竹の長柄に山型の溝を彫った板を取り付ける。

1階展示室

   36     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

箕(み)

 

穀物の選別用具。

両手で持って上下にあおるように動かし、風を起こして軽いゴミや藁クズを外に飛ばし、重い粒を箕のくぼみに残す道具。

1階展示室

   37     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

唐箕

風力を利用して穀物を選別する道具。

風を起こす太鼓部と、穀物を投入する漏斗、粒やゴミを落下させる胴部からなる。

把手で4枚羽を回して風を起こすと、重い粒は正面の口、軽い粃(しいな)は背面の口、最も軽いゴミは先端の口から落ちる。

1階展示室

   38     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

マンゴク

(万石篩)

米や麦の選別用具で、万石あるいは万石篩と呼ばれる。

それまで使っていた揺り板などより大量に処理できるということで万石と名付けられた。

金網を張った木枠をはめて、適当な傾斜に脚を開き、上部の漏斗から穀物を投入する。

大きい粒は金網を伝って落ち、小さい粒は金網の目をくぐって落下する。

穀物の種類に応じて目の大きさの異なる金網の枠を用いる。

1階展示室

   39     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

片口笊

穀類を唐箕の漏斗から投入する口付きの笊。

穀類や豆を移し替えるのにも用られる。

 

1階展示室

 

   40     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

ムギブルイ

(麦篩)

脱穀した麦の粒と穂を選別する篩。

 

1階展示室

 

   41     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

篩いろいろ

編み物と、曲げ物があり、前者は麦篩・茶篩、後者は粉篩・米篩。

1階展示室

   42     

生産生業

 

農・脱穀調整用具

カラウス(唐臼)

竹籠に粘土を詰めてカシの歯を埋め込んだもので、上臼・下臼で1組となる。

乾燥のすんだ籾を入れて上臼を回転させ、上下臼の歯を摺り合わせながら籾穀を剝がして玄米にする。

写真の唐臼は古いタイプのもの。

その後、改良型ができ、昭和1516年頃まで用いられたが、籾摺機の普及に伴い衰退した。

1階展示室

   43     

生産生業

農・脱穀調整用具

籾摺り機

籾を投入し、籾殻を剥いで玄米にする機械。

1階表

   44     

生産生業

農・脱穀調整用具

ジンガラ

精麦や精米に用いる足踏み式の臼と杵。ダイガラとも呼ばれる。

台柄に支点軸を付けて、杵がシーソーのように上下する仕組み。

台柄のそばには、手を添えて体を支える鳥居形の木枠を取り付けた。

 

1階展示室

   45     

生産生業

農・脱穀調製用具

精米機

玄米を搗いて外皮をとり除き、米を白くする電動の機械。

1階表

   46     

生産生業

農・脱穀調整用具

麦・米・サツマイモなどの梱包に用いたもので、稲藁で編んだ菰(こも)とサンダラ(桟俵)で1組となる。

菰を円筒状に縫い合わせて、底にサンダラを縫い付け、立ててジョウゴ

No.47)を当て、穀類などを詰める。口に桟俵を当てて縫い綴じ、仕上げに胴部5か所を縄で縛る。

1階展示室

 

   47     

生産生業

 

農・脱穀調整

ジョウゴ

 

俵や袋の口に立てて、穀類を俵や袋に入れるのに用いる道具。

細い竹ひごで編まれている。

1階展示室

   48     

生産生業

農・脱穀調整用具

俵締め器

俵の中身がこぼれないようにしっかりと締め上げる時に使った道具。

1階展示室

   49     

生産生業

 

 

農・脱穀調整用具

石臼

凹凸の目を刻んだ石製の臼で、上臼と下臼で1組となる。

小麦を粉に碾いたり大麦をヒキワリに碾いたりする。

また、サツマイモの切り干しを石臼で碾き、サツマ粉にすることもあった。

1階展示室

   50     

生産生業

 

 

農・脱穀調整用具

ハコブルイ(箱篩)

石臼で碾いた小麦粉を入れ、把手を前後に動かして、篩をゆすりながら粉と麩(ふすま)を分ける。

篩をゆする際の音から、トンカンブルイとも呼ばれる。

1階展示室

   51     

生産生業

製茶用具

チャカリバサミ

(茶刈り鋏

茶葉を刈り取る鋏。布の袋が付いていて、刈り入れた茶葉がそのまま袋に収まる。

1階展示室

   52     

生産生業

製茶用具

カケダイ

摘んだ茶葉をいれ、棹秤に掛けて目方を量る籠。

1階展示室

   53     

生産生業

製茶用具

チャブルイ

(茶篩)

縁が円形、底面が四角形の、竹ヒゴや籐(とう)で編まれた篩。

ホイロ(焙炉)を用いて手揉みの製法で作られた茶を振るって、よい茶と玉茶・茎茶を分ける。

1階展示室

 

   54     

生産生業

 

 

製茶用具

茶がめ

茶を貯蔵したり運ぶために使った陶製の甕。

木製の蓋をし、油紙・渋紙などで覆い、密閉した。

外側に反故紙が貼ってあるのは、運ぶ途中で割れるのを防ぐと共に湿気を防ぐため。

1階展示室

   55     

生産生業

 

製茶用具

茶がめ

No.53に同じ。

ただし外側に反故紙が張られていない。

1階展示室

   56     

生産生業

畜産用具

馬の鞍

農耕や荷物の運搬に用いられた馬の背に付けた鞍。

1階展示室

   57     

生産生業

畜産用具

オシギリ

(押切)

牛馬の飼料とする藁や干し草を刻むのに用いる道具。

台木に鉄刃の包丁を上向きに固定し、刃の上に藁や干し草をのせ、柄を押し付けて切る。

1階展示室

 

   58     

生産生業

畜産用具

オシギリ

(押切)

No.56に同じ。

1階展示室

   59     

生産生業

山仕事用具

(まさかり

山で立ち木を伐採するのに用いる。

立ち木の根元に打ち込み、鋸で挽くための口をあける。

家庭では薪割りとしてつかわれる。

1階展示室

   60     

生産生業

山仕事用具

山で立ち木を伐採する鋸。

 

1階展示室

   61     

生産生業

山仕事用具

コビキノコ

(木挽き鋸

山から伐り出した木材を板に挽くのに使う大型の縦挽鋸。コビキノコ(木挽き鋸)、オガ(大鋸)とも呼ばれる。

鋸を挽くときに出る木屑をおがくずというのは大鋸屑に由来する。

1階展示室

 

   62     

生産生業

 

手仕事用具

俵編み

米、麦、サツマイモを梱包する俵や炭俵を編む道具で、自製品が多い。1対の股木に横木を渡し、ツトロ・ストロと呼ばれる鼓型の木に縄を巻いて横木から下げ、稲藁を当てては、ツトロを交互に絡めて簀子状に編んでいく。

1階展示室

   63     

生産生業

 

手仕事用具

藁草履・

草履編み台

藁草履は、芯縄に稲藁を編み込み、鼻緒をすげたもの。鼻緒は、稲藁に裂布を加えると丈夫になる。

草履編み台は、藁草履を編む台で、これに芯縄を掛け、手前に引っぱりながら稲藁を編み込んでいく。

1階展示室

   64     

生産生業

手仕事用具

剪定鋏

大きな植木・果樹の枝などの剪定に用いる長柄の鋏。

1階展示室

   65     

生産生業

 

手仕事用具

縄綯い機

明治末期に佐賀県で考案されたとされる藁縄を綯う機械。手綯いに比べてはるかに能率が上がった。

木枠下部の足踏み装置で連結する車を回し、2個のラッパ型の受口から稲藁を挿入すると、稲藁が縄に綯われ、円筒形の胴部に巻き取られる。

稲藁の本数を変えれば細縄から太縄まで綯うことができる。

1階表

   66     

生産生業

手仕事用具

縄綯い機

No.65に同じ。

1階裏

   67     

生産生業

 

 

諸職用具

測量用縄
(間縄)

建築現場などで測量をするとき、用いる物差し。

長さは尺貫法の60間(けん)で、メートル法に換算すると約100メートルとなる。

1階展示室

   68     

生産生業

諸職用具

畳物差しと針

厚床の畳を作るのに用いる物差しと針。

物差しは畳の寸法を測るもの。

針は、稲わらを重ね麻糸で縫い固めた畳床に、イグサで編んだ畳表を縫い付けるもの。

畳は「たたむ」を語源とし、もともとはウスベリ(薄縁)という茣蓙を意味した。日常にはたたんでおき、来客時や寒い時期に限り床板に敷いたのである。

大正から昭和時代には厚床の畳が普及するが、これを常に敷くのは客間のみで、家族が食事をとる部屋は板の間が多かった。また、養蚕農家では、蚕期には座敷の畳を上げて板の間にし、ここに棚を組んで蚕を飼った。

1階展示室

   69     

生産生業

 

諸職用具

ガンギ

草屋根を葺くとき、カヤなどをたたいて屋根の形を整える道具。厚い板の叩き面に刻みを彫り、竹の柄をすげる。

1階展示室

   70     

生産生業

諸職用具

ヤネバサミ

(屋根鋏)

草屋根を葺くとき、仕上げに表面を切りそろえる鋏。

屋根屋がガンギと共に使用する。

植木の剪定にも使われる。

1階展示室

 

   71     

生産生業

 

 

運搬用具

ショイコ

縦木に梯子状の横桟を取り付け、背負い縄をつけたもので、荷物をくくりつけ、背負って運ぶ。ショイバシゴ

(背負い梯子)ともいわれる。

手車やリヤカーの通れない細道や坂道での運搬に欠かせぬもので、上山口堀口では、小太郎坂の上の麦畑に堆肥を運ぶとき、叺(かます)2杯分の堆肥をショイコに括りつけ、背負い上げたという。

1階展示室

   72     

生産生業

運搬用具

手鉤

木製の柄に鉄製の鉤を付けたもの。片手に持ち、米や麦などを詰めた俵や叺(かます)に引っ掛けて担ぎあげたり、引き寄せたりする時に使う。

1階展示室

   73     

生産生業

 

運搬用具

ヨマワリ

六つ目編みの目つぶし籠で、畑に堆肥を運んだりするのに用いられた。

同型で大型の籠はインロウカゴとよばれる。

1階展示室

   74     

生産生業

 

運搬用具

テグルマ

(手車)

人力で曳く荷車。

大人8人分の働きをするという意味から大八車とも呼ばれる。

クズ(落ち葉)・堆肥・麦・サツマイモ・蚕に与える桑・薪や粗朶など様々な物を運んだ。

 

1階表

   75     

交通交易

 

 

運搬用具

リヤカー

鉄製の枠に側板と底板を取り付けた二輪車で自転車で牽引して荷物を運ぶ。

人力で曳くこともあった。手車(大八車)などより軽いので重宝された。

1階裏