染織用具

NO.

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中分類

名称

写真

解説

展示場所・備考

           1     

生産生業

 

染織・

原料糸

フトリ

(太織)

2頭の蚕がいっしょに作った大粒の繭玉から引いた糸。

フトリ(太織)と呼ばれ、これで織った生地もフトリと呼んだ。自家用として裏地や帯芯になどにされた。

1階展示室

           2     

生産生業

染織・

原料糸

綿糸

所沢絣を織るための綿糸。

経糸(たていと)は20番手の単糸、

緯糸(よこいと)は上物が12番手の単糸、並物が10番手の単糸を用いる。

 

1階展示室

           3     

生産生業

染織・

原料糸

地糸と絣糸

所沢絣を織るための地糸(紺糸)と絣糸。

 

1階展示室

           4     

生産生業

染織・

原料糸

経糸の玉

ヘダイからはずし、指にかけて巻いた経糸の玉。

1階展示室

           5     

生産生業

染織用具

ハコワク

所沢絣の緯(よこ)の絣糸を作る枠。

上端と下端に等間隔の溝が切られており、枠に巻いた綿糸を溝に合わせて元結で縛る。藍で染めると、縛った部分が白く染め抜かれる。小柄の絣が織れる。

1階展示室

           6     

生産生業

染織用具

ワクッチバリの枠

 

所沢絣の緯(よこ)の絣糸を作る枠。

綿糸を巻いて、カタボウという絣の定規を当て、墨でしるしを付けて麻で縛る。藍で染めると、縛った部分が白く染め抜かれる。

大柄・中柄の絣を織るため明治後期に普及した。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

           7     

生産生業

 

染織用具

カタボウ

所沢絣の緯(よこ)の絣糸を作るとき、ワクッチバリの枠(N0.6)に巻いた綿糸に当てて、墨をしみ混ませた竹べらで絣のしるしを付ける。

しるしの部分を麻で縛り、白く染め抜く。

1階展示室

写真は模造品

           8     

生産生業

 

染織用具

コロガシ

所沢絣の経(たて)の絣糸を作るとき、絣のしるしを付ける回転式の道具。

ヘダイで長さと本数を整えた経糸を長く引っ張り、墨を付けたコロガシをその上に転がすと等間隔のしるしが付く。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

           9     

生産生業

染織用具

ヘダイ(経台)

 

織り機にかける経糸(たていと)の長さと本数を整える道具。

組み立て式で、短く細い杭を等間隔にさし並べた左右1組の角棒を、上下二本の横木で連結する。上部にガラベと呼ばれる糸を巻いたクダを十数本載せ、糸を1束に手繰って左右の杭に掛け、途中でアヤを取りながら往復させて長さと本数を整える。

この作業をハタヘという。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        10     

生産生業

染織用具

イトグルマ

(糸車)

車と錘(つむ)をツルベと呼ばれる紐で連結し、車を回して錘を回転させる。

糸に撚りをかけたり、糸をクダに巻いたりするのに用いられる。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        11     

生産生業

 

染織用具

イトグルマ

(糸車)

No.10に同じ

1階展示室

市指定有形民俗文化財

        12     

生産生業

染織用具

フワリ

糸の枠返しやクダ巻きを行うとき、糸の綛(かせ)をかける道具。

割竹3本を1組として、これを軸の両端に取り付け、割竹に紐を張って六角形に開く。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        13     

生産生業

 

染織用具

アヤ作り

機織りで、経糸のアヤを交互に開くための綜絖(そうこう)を作る道具。

 

 

1階展示室

        14     

生産生業

 

染織用具

藍甕(あいがめ)

藍玉を水で溶き、石灰・麩(ふすま)・苛性ソーダなどを加えて温め、発酵させて藍の染液を作る。この中に糸を浸し、絞って空気に晒すと発色する。

濃い藍色に染めるには糸を漬けて絞るのを20回くらい繰り返した。

紺屋では、この甕を土中に埋め、4本をヒトツボと称して1組とした。藍甕に立ててあるのは、染液を攪拌するカッタテと、掻きまわすアイボウ。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

        15     

生産生業

 

染織用具

ピーアダル

ドイツから輸入した合成藍のインディゴピューアが入っていた樽。

ピューアが訛ってピーアダルと呼ばれた。木製と金属製あり。

旧勝楽寺村で、紺屋を兼ねた大規模な所沢絣の機屋を営んでいたN家から寄贈されたもの。

1階裏

        16     

生産生業

 

染織用具

ササラ

所沢絣の経糸(たていと)を糊づけするとき、糊の原料となるウキコと水を混ぜる道具。

1階展示室

 

 17   

生産生業

 

染織用具

オサヅカ

(筬柄)

オサヅカ(筬柄)は、筬(おさ)をはめて織り機に取り付ける器具。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

        18     

生産生業

 

染織用具

筬(おさ)

 

筬(おさ)はハタシ(高機)で織るとき緯糸を打ち込むのに用いる。羽と呼ばれる薄く剥いだ竹を櫛目状に並べ、天地を竹で押さえて綿糸で巻き締める。織るものによって羽の密度が異なり、

所沢絣は上物が1尺幅640羽の「十六算(よみ)」、並物が1尺幅520羽の「十三算」を用いた。

 

1階展示室

市指定有形民俗文化財

        19     

生産生業

染織用具

杼(ひ)

ハタシ(高機)用の杼(ひ)。

緯糸を巻いたクダ(管)を竹ひごに差して、中央のくりぬかれた部分に装着し、経糸のアヤに通して布地を織る。

 

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        20     

生産生業

染織用具

クダ

緯糸(よこいと)を巻く篠竹の。

杼に装着する。

1階展示室

 

        21     

生産生業

 

染織用具

ガラベ

機織りの経糸(たていと)を巻く篠竹の管。これをヘダイのクダタテに立て、ヘダイの杭を往復させながら経糸の長さと本数を整える。

1階展示室

        22     

生産生業

 

染織用具

シタハタ(地機)

腰で経糸を張り、足で紐を操作することでアヤを開口する織り機。

一般には地機(ジバタ)というが、山口地区ではシタハタ(下機)と呼ばれた。

緯糸は刀のような形をした大きな杼で通す。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        23     

生産生業

染織用具

ハタシ(高機)

 

地機より進化した手織り機で、山口地区では明治10年代から20年代に普及した。

ロクロから吊るした綜絖を踏み棒と連結し、踏み替えることでアヤを交互に開口する。アヤを開くたびに緯糸の杼を通し、筬で叩いて織りすすめる。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        24     

生産生業

染織用具

ハタシ(高機)

 

No.23に同じ

1階展示室

市指定有形民俗文化財

 

        25     

生産生業

染織用具

ヤツハ

ハタシ(高機)の部品で、経糸が一定の張りを保つようにする歯車。

オマキが空回りしないように止めておく。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

        26     

生産生業

染織用具

織りじまい

所沢絣の1反分の織りじまい。

綜絖に通した経糸(たていと)の端をシノ竹のアヤ棒に結ぶ。

 

 

1階展示室

復元品

        27     

生産生業

 

染織用具

「可津良絣

」の商標

勝楽寺の機屋N家で製作された絣の商標。

「勝楽」を「かつら」と読んで「可津良かすり」とし、井桁に組んだ杼の中央に「勝」の文字を配したマークと、谷川の1本橋を渡る村人、葛蔓が印刷されている。

1階展示室

市指定有形民俗文化財

※褪色を防ぐため常設展示せず、スギ箱に納めてある。

        28     

生産生業

染織・

所沢絣

まるまめ

「幅に八つ」のまるまめ。

男児から17,8歳の青年用。

1階展示室

 

        29     

生産生業

染織・

所沢絣

井桁

「幅に八つ」の井桁。

二十代から三十代の女性用。

1階展示室

平成元年(1989)に復元されたもの。

        30     

生産生業

染織・

所沢絣

十の字

「幅に十二」の十の字。

主として青年用。

1階展示室

        31     

生産生業

染織・

所沢絣

文久銭

「幅に六つ」の文久銭。

二十代前半の女性用。

1階展示室

        32     

生産生業

染織・

所沢絣

ぼたもち

「幅に六つ」のぼたもち。

主として男児用。

1階展示室

        33     

生産生業

 

染織・製品

村山大島紬

旧多摩郡の村山地方において、大正時代に考案された大島紬。本場大島紬の泥染めを模したものが主流であったが、戦後には青や緑色を取り入れた合着向けも織られるようになった。

 

1階展示室

        34     

生産生業

 

染織用具

型板とカンザシオマキ

村山大島紬用の型板とカンザシオマキ。村山大島紬の絣糸は、絣の文様を彫った型板に絹糸を巻き、型板を重ね合わせ、凹部に染料を注いで染める。この技法を板締めという。

カンザシオマキは、村山大島紬の経糸(たていと)を巻くもので、これを高機に取り付ける。

1階展示室

 

        35     

生産生業

染織・製品

裂織(さきおり)

布を細く裂いて緯糸(よこいと)に用いた織物。織地に凹凸があるので、半幅帯にして野良着に締めると農作業中もほどけにくく重宝された。

1階展示室

写真は復元品